※下記は、鑑AKIRA®が医療機器届出番号取得時の過去の記事をもとに掲載しています。
西広島リハビリテーション病院
医学博士 岡本 隆嗣 病院長
リハビリテーションの分野では、日々動きを取り戻していく患者さんをいかに客観的に測定・評価し、記録されたデータをいかに治療に活かしていくか、というのは長年の課題でした。角度計を使って行う手動の関節可動域計測には、常に測り手側の習熟度や制度の問題が生じます。また、なんらかの装具を身に着けての測定でも、カメラを利用しての計測でも、その準備の合間すら患者さんにとってのリスクになりかねません。
患者さんに負担をかけずに迅速かつ手軽にこの課題を解決してくれるデジタルな機器が無いものか・・・この課題に光明をもたらして
くれたのが、システムフレンドさんが地域のイベントで展示していた、一瞬で人間の動きをとらえるテクノロジーでした。
システムフレンドさんの技術力に明確な可能性を感じ、医療への転用について相談したことから、これまでに存在しなかった新しい医療機器の開発が始まりました。長年の課題を解決するべく、最先端のテクノロジーと医療の現場が手を携え議論と改良を重ねて開発した医療機器、それが鑑AKIRA®です。
当院と共同開発してきた鑑AKIRA®については3つのメリットがあると考えています。一つ目は手軽であることです。いままでのモーションキャプチャーと言われる動作分析装置は高価でマーカーを使用する等の手間がかかっていましたが、安価でマーカーも使用しないので手軽に使用できます。
二つ目は分かりやすいことです。リハビリ効果を数やグラフで説明するのですが、患者様の中にはイメージできない方もいらっしゃいます。鑑AKIRA®は画像で説明できるので、パッと見て変化を納得していただけると思います。
三つ目はデータが客観的であるということです。設定を決めておけばいつでも同じ条件での測定が可能となるのでより客観的な測定が可能となると思います。近年医療業界では、患者さんやご家族に対して分かりやすく伝える必要性が高まっていますし、血圧測定と同じように気軽に測定できればを患者さんのモチベーションにもつながると考えています。
リハビリテーションにおいて、患者さんのメンタルな要素がその後の回復を左右することは良く知られています。
実際に鑑AKIRA®を利用している当院でも、患者さんが自身の動きを数値や動画で客観的に把握でき、以前のデータとも比較しながらリハビリを進めることができるのは、回復への大きな原動力となっています。
医療の現場とシステム会社の技術力が共に課題を促え開発した鑑AKIRA®は、リハビリテーションの未来を変える医療機器だと思っています。
岡本 隆嗣 院長 Profile
■東京慈恵会医科大学医学部卒業
■西広島リハビリテーション病院 リハビリテーション診療部長を経て平成23年より同病院長に就任
■介護老人保健施設「花の丘」施設長(兼務)
■医療法人社団朋和会 理事長(病院長兼務)
■学校法人慈恵大学 客員教授
■日本リハビリテーション医学会認定 リハビリテーション科専門医・指導医・代議員
■日本生活期リハビリテーション医学会 評議員
■回復期リハビリテーション病棟協会 常任理事
■日本リハビリテーション病院・施設協会 理事
西広島リハビリテーション病院
リハビリ部 部長 田中 直次郎 理学療法士
「ポータブル」「手軽」「簡単」ですね!うちではリハビリテーションルームの入り口近くにおいて、電源もずっとつけたままにしています。そうすると鑑AKIRA®の画面には出入りする人たちが自動認識されて、患者さんだけでなく家族の方まで「あれ何?」って寄ってきてくれる(笑)。操作も画面に従って行うシンプルなものなので、患者さんにとってもスタッフにとっても鑑AKIRA®はいい意味で敷居が低いですね。
手動の計測に紙とペン、カメラで撮影して・・・と以前はスタッフ数人がかりだった記録と計測が、まさに一瞬になりました。患者さんと映像を見ながら「これができるようになったね」と比較もできるし、デリケートな個人情報の問題もありません。「こんなに楽なんだ!こんなに伝えやすいんだ!」って、しみじみと感じました。
オンライデモより、実際の操作画面や、機能についてすぐにご覧いただけます。とりあえず話を聞いてみたい医療従事者の皆さまのお申し込み大歓迎です! また機器についてのご質問やご意見なども募集中です。お気軽にお申し込みください。